育種・品種改良Breeding
交配後、子房が発育し数ヶ月経過した果実より得られた種子は、栄養分を含んだ寒天培地の入ったフラスコの中で発芽・成長します。数回の移植により得られた苗は育苗ハウスで寄せ植えの状態で一定の生育期間を得、さらに数回、成長に応じた鉢サイズに植え替えされ、初めて開花を確認できます。
ここまでで約5年の歳月を要します。
シンビジウムは1つの果実につき数万~数十万個の種子をつくります。
何万、何十万の苗の中から優秀な特性をもった個体が選ばれ、それをメリクロンにより増やしていきます。新品種が最初の交配から皆さまの目に触れるまでに実に10年の歳月を必要とします。
Meri(meristem=分裂組織)+clone(栄養繁殖系)の合成語であり、
分裂組織を無菌的に培養し、増殖させた苗を意味する言葉です。
一般的には洋ラン業界でいちばん多く使われています。
バイオテクノロジー(生物工学)実用化の優等生として知られています。